p4cみやぎ「p4cだより」no.61
令和7年11月5日
p4cみやぎ10月研修会報告
2025年度 第4回 p4c みやぎオンライン研修会
秋も深まり、朝晩は日ごとに冷え込みを感じるようになりました。10 月29 日(水)に第4 回p4c みやぎオンライン研修会を実施いたしました。今回は、信州大学助教松島恒熙氏を講師にお招きし、「哲学対話を哲学する~今後の可能性と課題~」を演題として、御講話を賜りました。当日は、41 名の皆様に御参加いただき、大変充実した研修会になりました。詳細は、下記のとおりです。
【演 題】哲学対話を哲学する〜今後の可能性と課題~
【講 師】信州大学 助教 松島 恒熙 氏
【講演概要】・学校と哲学対話・哲学対話と理論 ・事例紹介・ワークショップ「哲学対話」
【内容の抜粋】
〇「てつがく」の3要素
存在論:そもそもなぜ○○が存在するのか?
認識論:○〇をどのように認識しているのか?
価値論:何に価値があるのか?
〇Question の3 分類
質問:聞く人は答えを知らない。聞かれる人だけが答えを知っている。
発問:聞く人だけが答えを知っている。聞かれる人は答えを知らない/すぐたどりつかない。
問い:聞く人も聞かれる人も答えを知らない。お互いに対話しながら探究を深めていく。
〇ファシリテーターとしての教師の役割
「教授する」ことではなくて、対話を促進するために、問いを投げ掛けることであり、議論の角度を変えることであり、意見が出るまでゆっくり待つことであり、子どもと同格の参加者として意見を述べることである。
〇哲学対話の3Cs
「批判的思考 Critical Thinking」→常識を疑い、他者や自己の思考を顧みながら探究する。
「創造的思考 Creative Thinking」→新たな意見と新たな問いを共創する。
「ケア的思考 Caring Thinking」→思考の主題と思考の方法自体に関心を持つ。
〇メタ合意としての対話ルール
「知的安全性 Intellectual Safety」
対話における第一の関心事は、反論することでも、議論することでも、反対することでも、先導することでも、暴露することでもない。ただ純粋に耳を傾けることである。対話コミュニティのすべての参加者は、対話コミュニティの全てのメンバーに対する敬意がある限り、どんな問い掛けや意見も自由に述べることができる。
〇ワークショップ「哲学対話」
問い「スポーツとは何か?」(9つのグループに分かれて対話)
〇終了後にお寄せいただいた御意見・御感想(抜粋)
・「もっと話を聞きたかった」という思いを抱いて終われたことが一番の収穫でした。自分の中には思考のコリがあることにも気付き、他者の考えを聞いて新たな問いが溢れ出てくる面白さを体験できました。また、ファシリテーターの役割が難しく感じます。経験の積み重ねもあると思いますが思考を促すファシリテートの仕方をどのように身に付けているのか、どなたかにお聞きしてみたいです。
・松島先生のお話もよかったですし、グループ対話も楽しかったです。もっと話を聞きたいと思いました。ファシリテーターをさせていただきましたが少人数だと、ああこのようにすればいいのかと、納得しました。どうしてそう考えるのかを理由が違うことで、視点が広がる体験をしました。
とにかく楽しかったし、短時間でしたが、大満足。元気になりました。
・哲学対話について多くの実践例を御紹介いただくとともに、実際にワークショップで体験することができ、非常に有意義な時間を過ごせました。
「対話はさせるものではなく生じるもの」という言葉が印象に残り、自然と対話したくなるテーマ選びや仕掛けが面白いなと感じました。
・松島先生の講義では、様々な事例が紹介され、具体的なイメージを持ちながら話を聞くことができました。p4c も哲学対話も手法は異なれど、「問い」を大切にしていることや教師も共に探究していく姿勢など、共通する部分は多くありました。
後半のワークショップでは、深く考え、もっと話したいという気持ちになりました。これが哲学対話の魅力なのだと感じました。自然な対話が生まれるような問い、子どもたちの気持ちを揺さぶるような切り返し、時間をかけてゆっくり待つなどの大切さを再認識できました。とても充実した時
間でした。
☆研修会終了後に皆様からお寄せいただいた御意見・御感想は、今後の運営の参考にさせていただきます。ありがとうございました。
宮城教育大学上廣倫理教育アカデミー









