宮城教育大学 上廣倫理教育アカデミー

    上廣倫理教育アカデミー

p4cみやぎ「p4cだより」no.49

令和5年12月21日

p4cみやぎ11月研修会報告

第4回 p4cみやぎ定例研修会(オンライン)

第4回p4cみやぎ定例研修会が、11月29日(水)にオンラインで実施されました。

今回は、「対話をじっくり楽しもう」ということで、問いを全員で選び「対話」を行いました。2名の新しい参加者をお迎えして,和やかな雰囲気の中で研修会が進みました。


【研修】 

「問いを立てて,p4cを楽しもう!」

【各グループから】

〈Aグループ〉
 Aグループは、6名の参加者をお迎えしてグループセッションがスタートしました。参加された方の中に、初めて「探究の対話(p4c)」を経験なさる方がいらっしゃったので、まずはp4cのルールや基本的な流れ、それぞれの学校でp4cを実施して感じていることなどをお話していただきました。その上で、本日のテーマである「失敗とは何だろう?」の対話がスタートしました。

〇「失敗とは何だろう?」

・振り返ってみると、失敗の方が多いが、そこから何かを得られたという思いが強い。

・私は、今まで失敗をしたと思ったことがない。うまくいかなかったとしても、失敗と捉えるのではなくて、次へのチャンスと考えていた。

・自分の課題に到達できなかったことを失敗と考えているので、逆にその体験は次に何ができるかを考える分岐点となっている。目標設定の度合いによって、失敗になるかそうでないか、try & error の繰り返しかもしれない。

・失敗して気付くこと、それが自分の経験になってstep upに繋がっている。

・中学生や若い頃の自分にとっての失敗の概念は、人の目を気にして恥をかきたくない、という強い思いだったかもしれない。その割には、いろいろなことに手を出して失敗していた気もするが、年齢と共に人の事は気にならなくなっていった。

・現在勤務している学校の生徒を見ていると、やはり失敗を恐れて臆病になっている子供が多いように感じる。うまく対応できれば良いが、時には寄り添っているつもりでも、なかなか相手が心を開いてくれないときもあるのが悩みである。

・失敗には、ポジティブな面とネガティブな面があるが、自分の中での葛藤はポジティブに進むが、相手を意識してしまうと失敗がネガティブになってしまう。

〈Bグループ〉
〇「失敗とは何だろう?」

・参加者からは、自己反省、後悔、失敗は成功のもとという言葉が出されました。

・子供たちは、失敗ではないのに失敗であると、よく言います。
挙手して自分の発表をしない子供たちの中には、完璧主義の子供たちが多いのではないかという話が出ました。

・子供自身が、自分でどのようなことで「失敗」と言っているのか、子供たちの言葉(声)をよく聞くことが大切だと思います。
そのうえで、「そのことは本当に失敗か」という切り込みを入れていくことが教師の役割だと思います。

「失敗してもいいのだ」という環境を作っていくことが、学級の中では大切ですし、セーフティについては、自分の意見と正反対であっても認め合うことが大切だと思います。

・「一緒に考える自由」がある空間をみんなで創っていくことが大切だと話を聞いたことがあります。「一緒に考える自由」があることを子供たちに教え伝えていくことがあってもいいと思います。その一緒に考えるプロセスが大切です。

・学校で学ぶということは、失敗もあるから、意味があると考えますし、周囲と比較することも学校で学ぶ意味につながるものと考えます。

・学校で、教師の失敗を子供たちに伝えることも大切だが、子供たちは、結構。教師の「余白」の言葉を覚えているのだと思うので、その余白を大事にしていく必要もあるかと思います。

〈Cグループ〉
〇「失敗とは何だろう?」

・失敗は成功への過程と捉え、自分を成長させる糧と捉えていますが、なかなか減らすことができません。

・エジソンは「失敗などない。100万回のうまくいかない方法を見つけたのだ。」と話しています。

・今の社会を見ると、失敗したときにとことん糾弾されているように感じます。そのため、失敗しないようにびくびくしながら活動しているようになってしまいました。寛容な社会だといいと思います。

・指示されたことをやっていれば失敗しないので、指示待ち、独創性のない行動が増えていると思います。失敗しないためには、これまでと同じことをすれば失敗しないので、競争原理が働かず進歩が見られない場合があります。

〇「失敗には許される失敗と許されない失敗があるのだろうか?」

・車を運転しているときに過失により人命を損なうなどは、許されない失敗です。

・失敗したときにしっかりと謝ることは大切です。その時に、受け止める側も「必要以上にことを大きくしない」品格も大切であると考えます。

・失敗したときに挽回できる視点も大切で、人を捨てていくような風潮は改めなければなりません。地域でどう生きていくか、困っている人に対してどのように対応するのかなど、大切な視点だと思います。

・指導する立場の人間は、バックにいてしっかりと見守ることにより、安心して挑戦できる雰囲気を作り出したいと思います。

・評価されることで、自分が失敗したことを感じることがあります。周囲の意見を大切にしたいと思います。

【振り返り】

各グループで話し合った後、内容を全体で共有しました。  今回は、「十分に対話を愉しむことができました。」など、対話時間が十分確保されていたことについて良かったという声が多く寄せられました。今後、時間確保に努めて参りたいと思います。

HP    http://p4c-miyagi.com/

Mail    p4c@grp.miyakyo-u.ac.jp

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