Pすく~る活動報告

第22回活動報告

■活動日・時間 2022年12/13(火)12:10~12:50


■活動形態 対面活動


■参加者 計6名


〇ファシリテーター:Aさん

 

〇問いを立てる 今回のp4cのテーマ:「頑張る」

 

〇ルールの確認

今回の問い:「相手に『頑張れ』と言うことは無責任なのか?」(B)

 

・問いを立てた理由:以前参加した知っ得すく~るで、相手から「頑張れ」と言われた時に、「頑張れ」ということばで済まされてしまっているように感じると話していた男の子のお話を聞いたことがあった。そのお話を伺って、私自身、特に相手の気持ちなどを考えずに「頑張れ」と言ってしまっていることに気付かされた。このことから、「頑張れ」ということは無責任のように感じてきたので、みんなに聞いてみたいと思った。

 

C)youtubuで「頑張る」を漢字で書くと、「頑なに張る」と書くということを言っていたのを観た。「頑張る」は緊張して強張っている状況。身体的にも精神的にも疲労している状況だと思う。そして、自分の頑張りのキャパシティーと、相手のキャパシティーは違う。限界を向かえている相手に頑張ることを強いることは無責任だと思う。

 

D)「頑張れ」は使いがち。私が言う時は、英語でいう「Fight」の意味で使っている。相手が、何かに対して労力が必要な時や、応援する意味で「頑張れ」を使っている。伝えること自体は悪くないことだと思う。

 

E)そもそも、伝える側に責任があるって考えたことはない。「頑張れ」と言われて頑張るのは言われた側。発した側のことばに責任があるかどうかというよりも、相手の捉え方次第。純粋に相手を貶めようと悪意があって言っているのではなく、“You can do it .”という意味で励ましている。言うこと自体は無責任ではなくて、受け取った側が「ありがとう」と肯定できるかどうかで変わってくる。

 

F)ことばを受け取る側の状態による。応援するのは良し。けれども、受け取る側にとって、これ以上頑張れないときに言われると苦しい。「頑張れ」ということばは、今の自分を超えようとする意味があると思う。「いつでも相談していいよ」などといった別の言い方をすることで、受け取り方が変わる場面があるのではないか。

 

B)今までは「頑張れ」と発する側に問題があるように捉えていたが、お話を聞いて、受け取る側の視点を持つことができた。

 

A)「頑張れ」は命令形のような印象。捉え方次第でもあるが、「限界を突破してね」という意味を含めてしまっているような気がする。「もう頑張っているよ」という状況でも、「まだ頑張れるよね」と言ってしまっているよう。状況によって変わらないことばがあればいいのに。ことばの使い方が難しいなと感じる。

 

掘り下げの問い①:「『頑張る』のは、本当に大切なこと?」(C)

 

頑張ることは良いことという側面があると思う。「でも本当に大切なことなの?」ということを考えてみたい。(A)

 

A)私は、大切なことであると思う。「頑張る」ことは努力することのようなかんじ。“大切なこと”というよりも、“必要なこと”だと思う。でも、頑張りすぎるのはよくないこと。

 

E)今までの人生の中で、頑張らなかったことはない。いつも、今できる100%の力で手を抜かないようにしている。「頑張る」ことは自分にとって当たり前で義務のようなこと。「頑張る」レベルの問題かな。100%出して頑張ることと、提出期限に間に合う程度に頑張るということの、レベルが違うのではないか。そして、価値観によると思う。生きていく上ではどこかしらで「頑張る」必要があって、その「頑張る」がレベルによって変わって
くる。生きているだけで頑張っている人もいるし、何か作品を作り上げることを頑張るという人もいる。

 

B)自分の中の「頑張る」は、その前に“必要に応じて”ということばをつけている。今は気力があるから頑張る、頑張れないから頑張らない、何かしら目指すものがあって頑張るというように、どれくらいの志をもっているかで緩急をつける。個人の価値観で「頑張る」があっていいと思う。個々人の中にある「頑張る」価値観を大事にすることが大切。

 

F)「頑張る」は、目標に向かって努力することなので良いことだと思うが、普段頑張っている人は、自分のキャパシティーの上のところにいくことになる。自分の感覚では、日常的なラインになっている。頑張らなくてもいいところでは、頑張らなくていいということを大事にしたい。「頑張る」ことは大切で、自分のキャパシティーの中で調整する努力をすることが当てはまると思う。自分のやりたいことを努力することは大切。人によって違うのかな。

 

D)「頑張る」ってなんなんだろうな。自分の中のマックスで頑張ったときも「頑張る」だけど、自分の中では20%でやったことでも頑張っているよと言わることもある。人それぞれであるけれど、頑張らないといけないときのような、頑張ることが必要なときに「頑張る」が出てくる。それから、自分は頑張っているというその価値観を、人に押しつけてはいけない。自分の100%「頑張る」を、他の人にも当てはめることはないようにする必要がある。そして、本当は、自分のキャパシティーを超えてはいけないと思う。

 

B)自分の目標設定が、自分のキャパシティーを超えていたために達成できなかったことが多々あった。その目標が達成できなかったときに、自分は頑張ることができなかった思ってしまう。でも、目標に達成できなかったにしても、達成しようと頑張った自分は確かにいた。目標を達成できなくても、それまで頑張っていた自分を認められるようにしたいと思う。そして、自分の目標設定においては、自分のキャパシティーを理解して設定することも必要なのかな。

 

掘り下げの問い②:「頑張るのは自分の中でどういう感覚?」(A)

 

D)まだ考えがまとまっていない。

 

C)何事においても、時間を裂いて集中している状態。

 

A)何事にも気が張る状態。肩の力が抜けない状態。最低限の気が抜けない状態の上に、気を張っている状態もある。

 

E)「頑張る」状態はなくて、「頑張った」状態はある。やっているときは当たり前だと思っているから、何もない状態。やりこなして頑張った後に、過去を振り返って「頑張った」という状態になる。抽象的にことばに起こすことが難しいな。

 

D)「頑張った」はEさんと同じ状態。課題を期限までに出せたときや、ちゃんと納得して出せたときに「頑張った」と思える。余計な時間を無くして、集中しているのが「頑張る」状態になるのかな。

 

F)やるべきことをやった状態。何かをしている時、集中している時としていない時がある。自分がそれをやろうという方向に気持ちが向かっていて、かつ集中してやろうとしているときが「頑張っている」になる。

 

B)私の中の「頑張る」は、Aさんに近い。気が張っていて、何かに向き合っている状態。でも、頑張る気はあるけれど、頑張れないということもある。気持ちでは「頑張ろう」と思っていても身体と頭が追いついて来ない状態。行動に現れない「頑張る」もあるんだと思う。

その他の問い

「宿題は最大限頑張るべきなのだろうか?」(D)
「人の頑張りってどうやったら分かるだろうか」(A)

活動写真

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