Pすく~る活動報告

第16回活動報告

■活動日・時間 2022年7月22日(金)12:10~12:50


■活動形態 対面 6号館1階105 共同スペース101


■参加者 計4名


〇ファシリテータ:Cさん

〇アイスブレイク:「学年・専攻・名前・この夏休みにやりたいこと」

〇ルールの説明

〇今回のp4cのテーマ:「テスト」

〇問いを立てる

 

〇今日の問い:「『教科書の内容中心』と言われる共通テストの平均点が低すぎるくらいになってしまうのはなぜ?」(A)

 

・選んだ理由:教科書ベースで問題がつくられていて、教科書の内容でできるといわれている共通テスト。でも実際に試験を受けたときには、見たことが無い問題があったから。

 

A)センターテストから共通テストに変わった1回目は簡単だったから、2回目はなめられたら嫌だなということで難しくなったのだと思う。

B)高校の先生に教科書の内容しか出ないと言われて実際に模試の問題や過去問を解いてみると、「教科書でやっていなくない?」と思う問題が出題されていることもある。テストは、教科書に書いてある内容を利用して解くものだと勝手に想像していた。共通テストでは、内容を組み合わせた問題があるように、知識を理解するだけではなくて、それを如何に使いこなせるかが求められているのかも。そして、知識問題として出題されているのは、大学に入る前までに身に付けているべき高校までの勉強内容をきちんと押さえているかかが問われているのかな。

C)教科書の内容が中心。高校の世界史の先生は、重箱の隅をつつくように、何について何ページにあるというのを教えてくれた。暗記系は教科書の内容でできているように思う。センターだと、教科書の基礎があって、その組み合わせ次第で平均点が変動するのかな。私たちのセンターでも数学の点数は低かった。難しすぎず簡単すぎない中間を狙う問題があっても嬉しい。

D)高校では「ここがでるよ」と具体的に言われることはなかったように思う。社会科目は教科書の内容を暗記して試験に臨んでいたかな。共通テストは、知識だけではなくてそれを活用することが求められているから、取り込んだ知識を自分の中でぐるっとさせるという意味で難しくなっているんだと思う。

C)記述式のテストでは、知識を自分の中で反芻できるという点があるんだね。

 

〇深める問い①:「テストはマークシート式か記述式のどちらがいい?」(C)

 

B)マークシート式の場合は、答えが決まっているから採点が楽。そして、入試で落ちたとしても、点数が足りなかったんだなと思える。でも、記述式は採点基準に不安があるし、模範解答通りに書くのは無理。高得点になるのとならないのが出てしまうし、採点官によって採点がバラバラになってしまう。解答の中に「この要素があればマル」という基準はあると思うけど、それでも記述式は受験生にとっては不安だと思う。マークシートであれば不安はないかな。

A)マークシートがいいと思う。採点基準の不安がない。でも、マークシートでは当てずっぽうでも当たることがあるから、平等とはいえないかな。ICT技術が発達して、一個の基準が搭載されたものが開発されたらいいかも。

D)共通テストのように多くの人が一斉に答えて、採点を早く終わらせなくてはいけないテストの場合は、マルバツがハッキリしているマークシートの方がいいのかな。記述式だったら時間もかかるし、採点者側が採点基準やキーワードを決めておく必要がある。そして、その採点基準等を採点が終わった後に受験者に伝えることも大事なんだと思う。

C)もしAIが発達したら、そんなことができるのかなと考えるとワクワクする。これまでのみんなの考えをまとめると、マークシートでは正解不正解がハッキリしていて、記述ではみんなの思考をみることができるけれども、採点基準が変わってしまうのが問題点ということだね。

 

〇深める問い②:「子供たちに対するテストをするとしたらどっちがいい?」(C

 

C)あんまり解けない子たちへの問題として、知識問題があってもいいかなと思う。言葉がわからなくても記述ができるかということは謎だけどね。ちょっとでも記述で書いてもらえると、この子はこういうことを考えていたんだと分かる。

D)記述かマークシートかのどちらか一方ではなくて、両方必要なんじゃないかな。得た知識が基盤となって、記述で自分の考えが書けるのだと思う。記述だけにしてしまっては、本当に知識の部分が分かっているのかまでは見えなくなってしまって、知識を理解しているのかを判断するものが埋もれてしまうのではないか。

A)テストでの学力の測り方は、短期的なものの見方をしているように思う。覚えてどうするということが大事なのに、知識だけ問われると覚えることがゴールだと思ってしまう。p4cといった場で知識をどう生かすかという方が重要なのではないか。

B)私が「テスト」を想定すると、どうしても知識を問われる問題を考えてしまう。でも、実際の小学校での評価を考えると、授業中に自分の考えを書いたものも評価対象だった。そのようなところで評価をしつつ、知識を問うテストもあっていいのかなと思う。何かを考える上では知識が必要で、それをどう生かしていくかの部分を測れるのが受験の場でも必要なのではないかな。短期記憶の知識重視のテストで大学に入ってもいいけど、大学で求められることは「自分の考えを述べる力」で、そこで求められるギャップにみんなも驚いているんじゃないかな。テスト=知識を問うものだという認識は変わっていってほしい。

C)得た知識をどう発揮していくかを子供から見取ることが大切なんだなと思った。小学校では自分で考える機会が多いが、高校では知識に関する勉強が多くなって、そのまま大学受験になってしまう。そこを変えていけば、小・中・高・大と学びの接続ができるのではないか。

振り返り・感想

●感想

自分にとってこれまで何回も受けてきた「テスト」ということについて、それを受ける側の視点だけでなく、つくる側の視点でも考えることができた。また、マークシート式と記述式のメリット・デメリットについて様々な考えを聞けたことで、教師が評価するためにテストを行うという目的はもちろんあるが、受ける側にとっても意味のあるテストにすることが大切なんだと思った。

 

●候補に上がった問い

「大学生にはテストとレポートどっちが適している?」(B)

「テストの前、どうしても緊張しちゃう…みんなどうしてる?」(C)

「テストの時に緊張しちゃうのはどうしてだろう」(D)

活動写真

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